ロシアで財布を落とした件について

本日は、頭書の件につきご報告いたします。

去る2月17日、現地時間21時30分頃、私、xxxxはクレムリンに程近い日本食レストランまたはその近辺の路上で、財布を落としました。本件は、「ロシアでの生活も慣れてきて、住めば都だ」などと寝言をぬかしはじめた私の気の緩みがきっかけではありますが、東京でもしばしば財布や鍵を遺失することがあったことを考えれば、長年の注意散漫体質が慣れによりロシアでも明るみに出たと考えることが出来、まさに不徳と致すところであります。関係者の皆様には多大な迷惑をおかけし、申し訳ございません。今後、二度と同様の事件が起こることのないよう、ロシア滞在中はチェーン付の財布を用いることなどを柱とした業務改善計画を自分自身に課し、再発防止を徹底して参ります。

さて、落とした翌日。

「ロシアでは財布を落とした場合って、クレジットカードをまず止めた後、どうするの?」

同僚1「うん、まぁ飲みに行くんじゃない」

「・・・。」

「カード会社に警察に届けろって言われたんだけど、届けるべき?」

同僚2「警察署に行って半日潰したかったら、そうすれば。世界最高の公共サーピスが味わえるよ。いい経験だ」

同僚3「そういや、財布を盗まれて、免許の再発行に警察に言ったんだけど、『免許の入った財布を盗まれた?馬鹿やろう!落としたって書け』と、どやされた。(盗まれた免許証はI偽造に使われるため)見つかりもしない財布をあいつら捜さなきゃいけないからね」

「ロシアで一番の善人が、財布を拾ったらどうする?」

同僚3「道に落ちてるのは自分のものだぜ」

「いや、でも一番の善人が拾ったら、だよ?」

同僚3「・・・まてまて、日本じゃ拾った財布を届けるのか?本当に?すごいな!」

同僚4「俺もフランスで拾ったときは、届けたぜ。先進国でのマナーに従って」

同僚3「うそつけ。はーん、さては可愛い女の子だったんだろ」

「・・・。」

日本万歳!!万歳!!

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ロシア人、男と女の事情

今日も残念ながら真夜中帰りとなってしまったため、とりあえずメモを残しておき後日整理することとする。

ロシア人の恋愛、男と女の関係については、やはり日本同様各所で話題に上り、興味深いのでいつか此の俎上に上げたいと思っていた。

トピックとしては、

・出会い~恋愛

  ・男女それぞれの好み(出会う前)

 ・出会いの方法

・恋愛~結婚

 ・男女それぞれが、恋愛のパートナに期待すること (出会い後)

 ・それぞれの結婚観

などかある。冒頭に述べた通り、本日はファクトだけ並べて総括は宿題にしたい。

なお、全体的には、思ったほど日本における価値観と離れていない。

違う点は、(主観でしかないが)男性がもう少し幼くて、女性がしっかりしている、といったところ。

※以下、主観を交えずコメントをそのまま掲載


・男女それぞれの好み(出会う前)

「金髪でないと駄目かどうかは人それぞれ」

「あの子を見てみろよ、胸が大きくて最高」

(20代半ば、男性)

「若すぎる女性はだめ。ちやほやされているから、オーパープライスト」

(20代半ば、男性)

「ロシアは金髪が溢れすぎていて、金髪だというだけではモテない」

「(相手を評価する際の、見た目:中身の割合について、)女性の方が中身に対する評価の割合が高い」

(20代半ば女性)


・出会いの方法

「今の彼女か?レストランで出会ったよ」

(30才前後、男性)

「今日は昨日、バーで知り合った子とデートだ。ダブルヘッダー」

「アレクセイは昨日、このバーで7人の番号を聞いたってさ」

(20代前半、男性)

「日本ではあまりクラブに行かないの?じゃあどうやって出会うわけ?」

(20代前半、女性)


・男女それぞれが、恋愛のパートナに期待すること (出会い後)

「女性は自分だけを見て欲しいと思うだろ、でも、男性は彼女をポートフォリオの一部としてマネージし続けようとする」

(20代前半、男性)

「デマンディング。両立しないことをつきつけてくる。休暇でリゾートを訪れた最後の日、『いつまでもここにいたい』っていうから、『そうしても良いよ。1ヶ月で2人とも橋の下だ』と返した」

(30才前後、男性)

「元彼は私が会社働きすぎるのを快く思っていなかった。自分より昇進でもしようものなら余計」

「男性は付き合うと女性を母親代わりとでも思うみたい」

(20代半ば、女性)


・それぞれの結婚観

「結婚するのでなければ同棲できない」

(30歳前後、女性)

「統計では、ロシア人は平均1回は離婚する。日本ほど核家族化が進んでいないので、良くも悪くも、離婚後も子供の面倒を見やすい」

(20代半ば、女性)

「今の彼女と結婚しても良い。彼女は自立していて賢い」

(20代前半、男性)

など。

意外に次々と思い出されて、全てを書ききれなかった。




おまけ、オフィスでの皆とのコミュニケーション。

"Masa, have you brought any hentai movies from Japan?"

"Yeah. You want to see some?"

"xxx, you should ask xxx for German ones, as well"

"Right, then we have international portfolio"

"Exactly. And then we can discuss this 'ages and country matrix', like which segment do you prefer the best?"

"Hey, we should also add, how 'hard' those movies are"

"That will be another dimension. We can show it as a size of bubble!"

どうしようもない会話である。

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ロシアスクープ写真②

仕事で疲れたので、立て続けに生き抜き第2弾。

今回は、写真企画第2弾として、地味に家の写真を紹介。


まず、座るものを恐怖に陥れるこの便器。

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穴の位置に注目して欲しい。

また、写真ではわかりづらいが、この便器は干拓に適した遠浅の便器となっており、「穴以外の部分」は便座から深さ15cm程度の距離しかない。

もし、自分が事を致すならと思いをめぐらせて欲しい。

いったん背もたれと向かい合って座り、やっぱり不自然と思い直して背もたれを背に座るものの、不安を感じてやっぱり逆向きに座りなおすだろうか。

唯でさえ、ウォッシュレットとオトヒメがないことに嘆いていたのに、この便器と出会った時はこの国を呪った。ただ、便座が着いているだけマシだといううわさもある。

前回に引き続き、便器の話で大変申し訳ない。



次に、コンロを紹介したい。


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ポイントは、スイッチをひねっても火が点かないことにある。

つまり、今をときめくIHではないか。

そう思ってスイッチをひねりっぱなしにして、お湯を沸かすことにした。

その時は、妙にガス臭いことに気付くまで10分を要した。

本コンロはひねってからチャッカマンによる点火プロセスを要する。

道理で水が沸騰しなかったわけだ。危うく火事になるところであった。



最後になってしまったが、現在も同棲している幸子と、その友人の写真。


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幸子には、毎日髪を洗ってもらっていて、感謝している。

ただし、家柄がよくわからないのと、泡立ちが悪い。

現在行方不明の元彼女、白ツバキに早く帰ってきて欲しい。

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解剖!ロシア人

前回、ロシア人を暢気だと書いた。

知られざるロシア人の国民性について、エピソードその1。

まず前提として、彼らにとってルールは破るためにある。
(と、あるロシア人が冗談半分で言っていた。例えば、オービス対策の透明なクリームやSIMロックを破壊するサービスなど、確かに、ルールを破ることに関しては才能があるというか、その努力を惜しまない節はある。結果、脱税目的で所得や利益を隠すため、統計データや財務諸表は当てにならないなど、副作用も出ている)

そのため、店やホテル、娯楽施設などのセキュリティは厳しい(賄賂を払えば別)。

さて、ここからが本題なのだが、私が訪れた屋内スケートリンクでも、入口に貸し靴を「借りパク」しないためのセキュリティゲートが設置されていた。日本では家電量販店や、ドン○・ホーテの入口に設置されている2本ひと組のあの柱状のゲートである。

靴を借りて1時間ほどスケートを堪能した私は、リンクの外で小休止をしていると、煙草を吸いたくなった。しかし、建物の中では喫煙できる場所が無く、一度外に出るしかないようだ。

外に出る場合は、出口に先に述べたゲートがあるので、貸し靴を脱がなくてはならないが、スケート靴というのは履くのも脱ぐのも面倒な代物で、しかも自分の靴は預けてしまっているので、面倒だ。

かといって、チケット売場に割り込んで外に出てもいいか?と聞くだけのロシア語力もない。

暇そうな警備員にジェスチャーで聞くのが一番いいな・・・

さっきまでいたのにどこに行ったのかな・・・

やっぱり靴を履き替えようかな・・・・・・

いや、警備員が戻ってくるまで待とう・・・

などと、うじうじ考えていたその時、貸し靴を履いた男がタバコをくわえて外に出て行った。

ビーーー!と、 思ったよりも大きな音で、当然のことながら警報が作動。

男、気にしない。

ゆっくりと回転扉を押して、外に出て行く。

あ、そうか、警報が鳴っても気にしなければいいのか。

ロシア人、気にしない。

なるほどー、と思い、同様にビービー警報機を鳴らして外に出た私は、出たところで警備員と目が合って一瞬ヒヤリ。

でも、横に貸し靴を履いた喫煙者が大勢いるのを見て、ほっと安心・・・。

日本人、みんなと一緒、怖くない。

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問題のセキュリティーゲート

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自殺は日本人の文化?

ロシア人は脳天気だ。

日本人は勤勉で素晴らしい民族だ。とも思う一方、

暢気なロシア人の言動に触れるたびに、羨ましいとも感じる。

日本では今もハラキリをするのか?」と聞かれることがあるが、「ハラキリはしないが、皆、悩んで電車に飛び込んでいる」と答えてしまう。

「モスクワの地下鉄はラッシュ時は地獄のように混む」ときいては、「日本も同じだ。加えて、日本の場合は毎朝人々が電車に飛び込むので、電車がとまる」などと、余計なひとことを付け加えてしまう。

普段ロシア人と接していて、それだけこの問題に対する私の関心は高く、日本人とロシア人の国民性を比較した時に(欧米も恐らく同様)、最もギャップの存在する点ではないかと思う。

もちろん、国民性も良し悪しで、一概にどちらが良いとはいえない。

真面目で協調性のある人が多いほうが、社会の調和と秩序は保たれるし、価値の生産性も上がるだろう。一方で、そのために自分に頻繁あるいは強いブレーキをかけているとすれば、個人の精神にかかる負担は大きくなろう。

一点目の社会と秩序については、現在のところはその通りだと思う。喫煙者がタバコをゴミ箱に捨てるのが当たり前で、ゴミ箱からもうもうと煙を上げている社会よりは、きれいに列をなして電車を待っている社会の方が良い。

但し、社会における構成員の価値観が大部分統一されている場合に限るのであって、今後グローバル化がますます進展し、日本が事実上、島国でなくなった場合は関係がない。全く国境がなくなったとしたら、100人の町内会に、日本人は2人程度だ。

二点目の価値の生産性については、ロジック上は生産性が高くて然るべきのような気がするが、ひとつの指標として例えばひとりあたりGDP(per capita GDP)では日本は22位と、データはそれを否定しているように思う。また、最近では特にヨーロッパを旅すると日本人が金持ちだなんて気はまったくしない。むしろ、日本人用のファースト店を作って欲しいと思うくらいである。

出所:http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_countries_by_GDP_%28nominal%29_per_capita

三点目の精神的負担については、データによる立証は難しいものの、自殺率が世界10位と、他の先進国と比べて非常に高いことは事実のようだ。ここで、当のロシアも含め、旧共産圏の国々が日本よりも上位に名を連ねているが、アルコールや薬物との関わりが大きいようで、日本における自殺とは少々性質が異なるものと理解している。実際に、自殺に対する許容度を見ると、日本のそれは旧共産圏の国々に比べて許容度が高く、アルコールや薬物でなく、言うなれば自ら「意識」しての自殺が多いのではないかといえそうだ。この点に関しても、先のグローバル化に伴う優位性の喪失と同様、旧共産圏の国々の経済が発展した将来、日本の「弱さ」が浮き彫りとなる可能性がある。

出所:http://www2.ttcn.ne.jp/~honkawa/index.html

以上のようなことから、将来的にグローバル社会を見据えた際には、現在の日本人の国民性は幸せな生活の障害になると思えてならない。

100人に2人は極端と思うかもしれないが、仮にあなたがモスクワに住むことになったら、100人に1人だ。

その時、道は大きく3つか。

1) 同じようにゴミ箱にタバコを投げ捨てる。

2) 自分は投げ捨てない。他人が投げ捨てても気にならない。

3) 自分は投げ捨てない。他人が投げ捨てるのを注意したり、ゴミ箱の煙を消して回ることに喜びを感じる

守るべきものを守り、より進化した日本人の姿はどれだろうか。

書き始めたら、思ったより長くなってしまったので、続きは今後の宿題にさせて欲しい。

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ロシア人のサービス品質

難しい話は休憩。折角、ロシアに来ているのだから、思ったことを書き留めておきたい。


よく知られていることであるが、ロシア人のサービス品質は最低である。

例えば、スーパーマーケットにて、「パスタのスープはどこですか?(英語)」「ア?※△□×#☆(ロシア語、但し仏頂面。ろくな案内なし)」

道端の店にて、「トロリーバスのチケットはどこで買えますか?(ロシア語、但しガイドブック棒読み)」「・・・(無言で首を振ったきり)」

さらに、パスタチェーン店では永遠に注文を取りに来ず、従業員だけは一杯配備されているので客をほったらかして井戸端会議を始める、届けるといったものを届けない、約束を無視する・・・など、例を挙げればきりがない。


背景として、社会主義環境下で、長らくモノの供給側の立場が強かったこと強く影響しているという。お客さまという概念がない。


ところが、うちのハウスキーパーのサービス品質は完璧である。 今日、アパートに帰ると、なんと玄関のきれていた電球が直っているではないか!さらに、驚くことに出しっぱなしだったドレッシングが冷蔵庫に入れてあるのだ。

また、これはいつも感激しているのだが、服がまるで日本人が畳んだのようにかきれいにたたんである。台風通過直後の様相を呈していた部屋の散乱物が、きれいに片付けられている。

加えて、これは偶然かもしれないが、タイミングがこれまたいつも完璧(彼女は週1回来る)である。寝不足にも関わらず洗濯をしなくてはならない時や、客先に行くのにアイロンのかかった服が無い時に、図ったようにやってくる。もしローテーションを計算していたら天才。


というわけで、来てもらう回数を増やし、さらに日本からお土産を買っていくことにする。彼女のプロ意識なのか思いやりなのかは分からないが、雪が降りしきる中、ほんの少し心をあたためてもらった。


・・・家へ帰ってくると、いつもダニで体がかゆくても、そんなの関係ない。この素晴らしき普通のサービス品質を見てほしい。

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モスクワのコンサート

こういうことは感動の冷めぬうちに書き留めた方が良いので、書き留めておく。
今日はオフィス近くのДом музыкиでオーケストラを観に行った。

記憶に残る限りでは日本でもオーケストラを観に行ったことはないが、音楽とアートの国ロシアに折角来たのだからと思い、また右脳でも鍛えようかと思って、会社の近くに絶好のスポットがあったことも手伝って足を運んだ。クラッシック音楽に造詣の深い方々に対しては、以下、完全素人のコメントをご容赦いただきたい。

モスクワでも有名という何とかという指揮者の下、何とかというオケの演奏を聴いたのだが(パンフレットはロシア語のみ。まぁ、文字は左脳なので今回の鑑賞の目的には関係なし)、この何とかという指揮者を観察していると、顔が怪物のごとく恐ろしいほかは、踊っているように見えるだけでとても「指揮」しているようには見えない。

それでもこの指揮者の全身を使った表現から、何かを受け取ってそれをそれぞれが体現して、それでいてうまくまとまっているのがオーケストラなんだな、と納得した。

音楽を聴きながら、コンサルティングという仕事は、世の中の高次元の事象を主成分分析でもして、なるべく少ない次元で表すことだと、ふと感じた。それは、コンサルティングがある解を求める仕事であり、その解に向けて組織を動かすものだからだろう。つまり、なるべく単純明快で、客観的なほうが良いのだ。

反対に、今回のようにオーケストラを聴く場合、折角入ってきた音色をフーリエ変換して、この周波数帯域ごとに分解した上で優先順序をつけても仕方ない。まさに、全身であびるように高次元の情報を受け取り、高次元のまま何かの反応がおきるのだろう。それが右脳だと理解した。

極端に例えると、音楽を聴いて、「あれ?音がずれた?」といちいち思っていたらなんでも次元圧縮する左脳病。入ってきた情報を、「よい」⇔「悪い」の1次元に整理しようと頭が必死。「海の中にいるみたい」なんて思う人はいないだろうけど、極端に例えると、高次元のものを表現するとすれば、今のように別の高次元のもので例えるしかなかろう。

長くなってしまったが、要するに、指揮者の全身を使った表現から、何かを受け取ってそれをそれぞれが体現して、それでいてうまくまとまっているのがオーケストラ、に尽きる。

折角右脳に刺激を与えたのだから、左脳的なことをひとまずおいておいて、ロシアでのオーケストラ鑑賞は日本での温泉のようなものだった、とだけ最後に言っておきたい。

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ロシア駐在中の備忘メモ(2)

続き

6. 日本の車は色とりどり

モスクワの車は雪と泥でみな白い。日本車だろうが、韓国車だろうが、ベンツだろうがあまり区別がつかない。高級車も可哀相


7. 日本の家賃は安い

モスクワ中心部の賃料は高い。ということは、恐らく(調べていないが)地価が高い。一人暮らしで35万超・・・


8. 日本は英語が通じる

モスクワでは日本以上に英語が通じない。単語も分からない


9. 日本のタクシーにはメーターがついている

有名だが、ほとんどが白タク。領収書がいいかげんだが、これで経費は落ちるだろうか


10. 日本人はおつりを払う習慣がある

会社のロシア人曰く、外国人にはおつりを払わない習慣だそうだ。……。実際、ホテルが手配したハイヤーの支払いをするときに、99ドルの請求に対して、100ドルを出したところ、請求書の方を100ドルに直された

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感性は万物の真理を捉える

仕事で化粧品会社のマーケティングに触れる機会がある。
その会社は、論理というよりも感性に秀でた人が多く、
社員の方の文化的な造詣や教養に感嘆させられることが多い。

化粧品はが消費者に提供するベネフィットは情緒的な部分も大きく、
そのためいかに消費者の「共感」を得るかがマーケティング上も重要である。

そのためか、議論をしていても、「例えの絶妙さ」に心地よさを感じる。
比喩は相手の理解を得るために一般によく使われるものだが、
状況や心情などのやわらかい要素を、ピクチャーで伝えてくれるため、
言葉で伝えられるよりも圧倒的に大きな情報量を含み、
それゆえ、例えが適確であればあるほど印象に残るし、共感を覚える。
言葉のフーリエ変換と言ってもいい。

例えの絶妙さは、優れた感性の生み出す産物の一例だが、
世の中のクリエイティブな仕事につく人々が色々なものにインスパイアされて
新しいものを生み出すことを考えると、一見異なる複数の事象をある共通点で結び付けてしまう能力は、
感性の本質であるように思う。

広告代理店の担当者が曰く、デザイナが新しいデザインを考える場合でも
全く新しいものがゼロから生まれることは稀で、
ポイントは「どれだけ遠いところから近いものを持ってこれるか」にあるという。
実際、ある時は化粧品会社の廊下で、ある商品のパッケージデザインと似た形の彫刻を発見した。
後から見れば「何だ、こんなところから発想したのか」と思ってしまうが、
自分がデザイナだったらその彫刻を見て化粧品のデザインにしようと思っただろうか。

絶妙な例えを生み出す感性は、右脳的な感受性とパターン認識から成る。
すなわち、「どれだけの引き出しを持っているか」と、「奥に入っていてもすぐに出てくるか」による。
考えてどうなるものでもないが、ちょっとしたコツは引き出しにしまうときにある。

例えを生み出すこと、即ち2つの事象の共通点を見出して結びつけることは、
様々な事象を抽象化できるということ。
どんな事象にも、根底には万物に共通する一種の「真理」があると思っている。
感じたものを引き出しにしまう時には、目はそのものの外形をとらえ、耳はその音を聞きながらも、
心ではそのものの底にある「真理」を少しでも感じていたい。

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相手のロジックに乗る

相手に自分の考えを伝える際の秘訣として、
以前紹介した「左脳2→8の法則」と好対照のものがある。

「出口の2割は右脳」とした前掲の法則の通り、
コミュニケーションプロセスにおける主役はあくまで右脳だと思われるが、
右脳は短期的に鍛えられるものでないため、左脳から幾分かでも助けが得られるなら、
という位置づけで心に留めているものだ。

それは私が以前上司にもらったアドバイスで、
「相手のロジックに乗る」というもの。

以前述べたとおり、人は意思決定の際、
主に右脳の“want”と左脳の“should”で判断している。
そして、このうち左脳部分について例えるなら、
「前提条件a」と「現在の状況s」を入力変数に、
各個人固有の「関数F(a,s)」を通じて解Sが出されている。

人を説得する際、まず
「結論Sは10でなくて、12である」
と叫ぶ前に、相手のロジックF(a,s)の構造を推し量り、
前提aや状況sを変えることで
自分が説得したい方向(S=12)に相手を導くことができないか、
考えてみる。

相手の頭の中で、3×2+4=10が行われているとすれば、
相手の「問題用紙」の3の部分をこっそり4に変えてしまうだけで良い。

例えば、あなたの上司の大友部長があなたに
「もっとDMをうたなければA商品の売上は伸びない」
と言ってきたとき、実は、
「大友部長は、その上司の島津本部長に怒られることだけがいや」
「島津本部長が数日前、大友部長にDMの効果が高いことをアドバイスした」
というだけのことかもしれない。

その場合、あなたの出した案がビジネスプランとしていくら正しかったとしても、
「いえ、部長。DMの認知単価は○○円とチラシよりも高く非効率です」
と言って説得しても受け入れられない。

代わりに、昔の本部長の発言を思い出し、
「すみません…。本部長が以前、
『商品特性に合った広告をうつように』とおっしゃったので、つい…」
と言ったとしたら、部長の考えは変わるかもしれない。

人は誰でも他人から考えを押し付けられるのは嫌いである。
考えを変えることを迫る前に、なぜその人がそういう結論に至ったのかを考え、
相手の「考え方」はそのままに、前提や状況を変えて相手を導くことができれば、
お互いこんな嫌な気分になることはない。

学生の時分、塾講師のアルバイトをしていて、最も気をつけたことの1つは、
「生徒が自分の手で答えを出したと思えること」であった。

塾に限らず、人を説得して動いてもらう場合、
無理やり自分の考えを押し付けると、それがいくら正しくても、
折角の考えを実行してもらえず、「絵に描いた餅」になる。

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